入稿とは?【意味】
入稿とは、何を何処に入稿するかによって意味が違ってきますが、同じ「入稿」という言葉を使います。
- 出版社や代理店に原稿を渡すこと
- 印刷会社に印刷用完全データを渡すこと
ネット印刷においての「入稿」は、印刷用完全データをアップロードすることを言います。
印刷業界の私は、お客様から印刷用完全データや印刷データを作るための原稿などの受け取りを「入稿」、印刷用完全データを印刷会社に渡すことを「下版(げはん)」と使い分けています。
入稿データとは?意味
入稿データとは、こちらも職種によって違ってくると思います。
「デザイン制作する際」の入稿データとは、
- 文字原稿のテキストデータ
- イラストや写真などの画像データ
などを言います。
「印刷する際」の入稿データとは、
- 印刷用完全データ
を言います。
ちなみに、印刷用完全データとはイラストレーターやPDF(X-1a、X-4)などのデータのことを言います。
名刺のネット販売は安くて便利だということをブログで説明してきました。
なかには印刷方法(オフセット印刷とオンデマンド印刷の違い)や印刷機の性能の説明もするなど、印刷に関する専門的な知識を一般の方々にも解かりやすく説明してきました。
名刺印刷のネット販売と一般的な商品との違いは印刷データを入稿して印刷してもらうということです。便利で簡単な名刺ネット印刷販売サイトの活用に向けて、よく使われる入稿データ形式について説明いたします。
良く使われる入稿データソフト
イラストレーター、インデザイン、パブリッシャー、フォトショップ
よく使われるけどわかりにくい用語
アウトライン(化) pdf化
この記事の目次
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1.入稿データソフト
Illustrator(イラストレーター)
イラストレーターは略して「イラレ」ともよばれていますが、正しくはAdobe Illustrator(アドビ イラストレーター)のことで、印刷物などのデザイン制作にもっとも多く使用されるドロー系のグラフィック制作ソフトです。イラストやロゴ、チラシなどのデータを作成することができます。
印刷に関する会社では必須ソフトで、多くのデザイナーや印刷会社が使っており、印刷に関する環境に最適なソフトです。街中で見かけるチラシやポスター、壁面サインなどのデザインはイラストレーターで作られます。
後ほど出てきますペイント系ソフトのPhotoshop(フォトショップ)でできる画像の加工・修正は基本的にできません。メリットは、拡大・縮小しても画像が劣化しないことと、作成後の修正も簡単にできることもがあげられます。
Adobe Illustratorの画面
Adobe InDesign(アドビ インデザイン)
イラストレーターに続きよく耳にするインデザインについて説明しましょう。
インデザインも前述のイラストレーターと同じくAdobeの製作ソフトで、Adobe InDesign(アドビ インデザイン)といい、主に雑誌や書籍など、冊子印刷物の制作に使われています。
もともと版下作成のために作られたソフトであり、文字組みや表組みを行うことができます。
ページ数がある冊子に向いているソフトですので、冊子の表紙などデザイン性が高いものや加工を加えた画像などは、イラストレーターやフォトショップで作成したデータを貼り込んで表現します。ごく少数ではありますが、制作者によってはインデザインで名刺を作成することもあります。
インデザインもイラストレーター同様、印刷に関する会社では必須ソフトです。
AdobeではインデザインとイラストレーターをそれぞれDTPソフト、グラフィックデザインソフトと分けて紹介していますので、グラフィックデザイン性の高いものにはイラストレーターを使用することが多いようです。
最近の名刺はイラストやロゴが入ってきていますので、この観点でもイラストレーターが多く使用される背景になっています。
Microsoft Publisher(マイクロソフト パブリッシャー)
パブリッシャーはMicrosoft社がWindows向けに開発したソフトでMicrosoft Publisher(マイクロソフト パブリッシャー)が正式名称です。Microsoft Solution Series の一部として発売されましたが、後にMicrosoft Officeの一部として、単体でも販売されています。
主にデザイン性の高い文書を作成する為のソフトウェアで、チラシ、パンフレット、カタログ、名刺などのデザイン制作に向いています。また、商用印刷用に保存する機能があるなど、印刷業者へのデータ入稿も想定したソフトウェアです。つまり、チラシや名刺などをつくるときに使うソフトと言えます。
よく似たものに同じくMicrosoft社の Microsoft Word(ワード)がありますが、デザイン制作の操作性を考えると根本的に違いがあります。端から順番にテキストや画像を入力しなければいけないwordに対して、Publisher は自由な位置に配置することができます。Wordは論文などの内容重視の文章に向いているソフトです。
印刷会社によっては、パブリッシャー入稿は対応しない場合も多々ありますので、制作する前に確認が必要です。
Photoshop(フォトショップ)
フォトショップはAdobeの開発した画像編集アプリケーションソフトAdobe Photoshop(アドビ フォトショップ)のことです。
印刷用原稿の画像編集ソフトとして幅広く利用され、画像の色調補正や合成加工、切り抜き加工など特殊効果を施したり編集したりすることができます。
ソフトの価格が高いため、機能を限定した廉価版(「Photoshop LE」や「Photoshop Elements」)が発売され、一般ユーザーの方も多く使われるようになりました。日頃よく耳にするJpeg、TIFF、 EPSは、フォトショップで保存可能です。
画像の保存形式には、様々な用途や特徴があります。それぞれの保存形式の特徴です。
- EPS形式は、保存オプション設定により画像圧縮されませんので、画像劣化は起こりません。
- TIFF形式は、保存オプション設定で圧縮しないか可逆圧縮(劣化しない圧縮)を設定できますので、画像劣化は起こりません。
- JPEG形式は、非可逆圧縮(劣化を伴う圧縮)なので、画像劣化が起きてしまいます。
印刷会社にもよりますが、印刷物の入稿の用途としては比較的EPS形式を推奨している会社が多いと思います。
名刺について言えば、フォトショップは画像編集ソフトなので、フォトショップだけで名刺デザインを作成することはまず無いと思います。しかしフォトショップで作成した画像を他のソフトと合わせて名刺デザインを作成することはあると思います。
なお、印刷をするのであれば、RGBかCMYKの画像チェックはお忘れなく!
RGBとは、光の三原色「R(赤)・G(緑)・B(青)のことで、PCモニターやデジカメなどはRGBで表現されています。それぞれの色が混ざれば混ざるほど明るくなり白に近づいていくので、「加法混色」とも言われています。
CMYKとは、色料の三原色「C(Cyan:青系)・M(Magenta:赤系)・Y(Yellow:黄色系)」と「K(Key Plate:≒黒、墨)のことで、CMYを混ぜれば混ぜるほど暗くなり、理論上は黒色に近づいていくため、「減法混色」と言われています。黒色はあくまでも理論上で、実際は濁ったグレー(灰色)になるので、印刷では「K(BL)黒色」を加えたCMYKでフルカラー印刷を表現しています。
なお、出力や印刷をする際には紙に印刷することがほとんどですが、色を表現しているのはインクになります。通常、インクはRGBのすべての色が表現できないので、印刷する場合はCMYKに変換する作業が必要になるのです。
ちなみに、現在のイラストレーター、インデザイン、フォトショップの最新バージョンはCC(2017)です。
2.入稿に使われる表現
アウトライン
アウトライン化とは?
簡単に言えば「文字情報」を「図形情報」に変換すること、つまり「文字を図形化すること」をアウトライン化と言います。

アウトライン化図版
アウトラインの目的は?
一般の方に解かりにくいですが、デザインとして制作された文字情報は、OSや使用するソフトのバージョン等の環境で変わることがあります。せっかく作成したデータが、別の環境下で同じフォントがない場合に書体が置き換わったり、文字化けを起こしたり、デザインのバランスが崩れるなど正しく表示されないことがおこります。
今少し、お使いの状況に合わせて説明してみましょう。
例えば、自宅のWindowsのバソコンで文章を書いてみましょう。そうですね、ソフトはありきたりですが、Wordで書きます。一般的に使われやすいフォントはMS明朝とかMSゴシックです。
ここで書いた文章のデータを、会社でMacintoshを使っているデザイナーに渡してみましょう。
MS明朝、MSゴシックは基本的にはWindowsのパソコンのフォントの為、標準の場合はMacintoshの環境では、フォントとしてインストールされていない可能性が高いです。ある程度、Wordで文字の位置などを調整していたとしても、文字のままのデータとして、Macintoshにもっていった場合は、そのフォントがない時点で、類似フォントに置き換えるなどをするので、見た目など体裁は大きく変わってしまう可能性があります。
そのようなトラブルを回避するには、文字を図形化(アウトライン化)してしまえば、前述のような問題を起こしません。これがアウトライン化の一番の理由です。
ネット印刷会社に限らず、ほとんどの印刷会社は前述のトラブルを回避するために、必ずと言っていいほどアウトライン化したデータ入稿を要求します。
PDF化について
PDFは“Portable Document Format”の頭文字を取った略で、Adobeが開発した電子文書フォーマットのことです。あらゆる分野で活用されていますが、印刷データ入稿にも非常に有効に使われています。PDFの特長は以下の三つがあります。
- 一つ目の特長は、PDFは可搬性に非常に優れているということです。
レイアウトデータと画像データがひとつのファイルにまとめられていますので、入稿ファイルが少なくてすみ、画像データの入稿漏れが起こりません。PDF変換の際に保存設定によってはデータサイズは自動的に圧縮されます。 - 二つ目の特長は、PDFはフォントの字形そのままをファイルになかに埋め込むことができるので入稿先にPDFの操作環境さえあればデザイン制作者と同じアプリケーションがなくても問題なく作業できます。
印刷用データは厳密な正確性が要求されます。印刷には目に見えないエラーが隠されていることが往々にしてあります。 - 三つ目の特長は、このエラーが非常に少ないということです。なぜなら、PDF化する処理と出力機での処理は、内部的に非常に近いものだからです。
なお、イラストレーターで作成されたデータをPDF入稿する場合は、まずアウトラインしてからPDF保存が一般的です。
さらに、印刷用PDFを作成する場合、PDF保存設定は標準設定ではなく PDF/X-1aもしくはPDF/X-4が最適です。

PDF保存設定画面イメージ
もともとMicrosoft Officeはビジネス用アプリケーションソフトで、WordやExcel、PowerPointなど幅広い業界の方々が資料作り等で使用されるソフトです。
各ソフト内には多くのカテゴリーテンプレートがあり、中には名刺やカードなどのテンプレートもありますが、あくまで個人/会社のプリンター出力用のテンプレートであって、基本的にはオフセット印刷用のデータ作成を考慮したソフトではありません。
しかし、Microsoft Office(WordやPowerPoint等)を利用しデータを作成する方もいらっしゃいます。そのデータを使って印刷会社に依頼する場合は、PDFにするのが一番簡単ですが、単純にデザインデータを作ればPDFにして入稿でできるかと言えばそうでもありません。
以下にどこの印刷会社からも提示されている注意点を上げておきましょう。
- アウトライン化
印刷データをpdfで保管した場合もフォントのアウトライン化は必要です。印刷会社がデザインされたフォントと同じフォントを持っていない場合は代替フォントに差し替わってしまい、意図したデザインと違った仕上がりになってしまうことがあります。アウトライン化されていない場合は印刷会社からアウトライン化しての再入稿を要求されることがあります。 - 解像度
顔写真やペットの写真を名刺に入れるケースが増えてきています。写真を入稿する場合の解像度は350dpiが望ましいです。デザイン時のモニターで綺麗に見えても解像度が低いと完成品の画像は鮮明に印刷されないということが起こります。 - 特色
名刺の印刷はCMYK(青、赤、黄、黒)の4色で印刷します。RGB(赤、緑、青)で作成したデータはデザインされたような色合いが出ないことが多々あります。デザインはCMYKで作成しましょう。 - 塗り足し
裁断のズレが発生しないとも限りません。裁断線の外側に3mm程度の塗り足しが必要です。塗り足しが十分にないと、断裁の際にズレが生じた場合、色がないところが出てしまったりする可能性がありますのでご注意ください。 - トンボ(トリムマーク)
デザイン図面に名刺の配置と裁断線が解るように書かれた 」「 のような記号です。印刷会社はこのマークで裁断位置が解るようになっています。上記の塗り足しもこの線から3mmというふうに基準になる線のことで、データを作っていただく際には必要です。 - セーフティーゾーン
これも裁断のズレ対策です。上下左右の裁断線から2~3mm内側に文字などのデザインを配置するように印刷会社からの要望があります。先の塗り足しの際に書きましたが、外側にずれる場所があるということは、その逆の場所は、内側にずれるということを指します。このため、上下左右どちらにずれるかが分からないため、全ての方向から、内側にデザインをずらすことになります。

名刺印刷・デザインに役立つ基本知識
名刺のデザインや印刷に関する知識については、以下の記事をご参照ください。印刷に関する専門知識をお持ちの株式会社エーカーズの小川さんに執筆頂いています。
1.名刺に記載する基本的な情報とデザイン
名刺として使用する基本的情報とレイアウト・デザインの基本を説明しています。
名刺は自己満足では用が足りません。渡した相手に解かりやすく情報が伝わる書き方が大切です。
名刺に記載する基本的な情報とデザイン
2.名刺に使うフォント(書体)について
名刺に使用するフォント(字体)ひとつで相手に伝わる印象が変わります。それぞれのフォントの印象とフォントだけでなくフォントの太さがもつ特性についての説明もあります。
3.名刺の背景・柄
背景や柄で差別化を図ることを考えるのも効果的な名刺の作り方です。この記事では7つの背景アイデアを紹介しています。背景や柄からも伝わることは少なくありません。
4.名刺用紙を選んでみる
視覚に加え触覚でも印象は伝えられます。厚さ、固さ、手触りで伝わることの説明があります。用紙を選ぶコツも紹介してあります。
5.名刺デザインのベース色
名刺のメインは1の「名刺に記載する基本的な情報とデザイン」ですので、ベースの色がそれを壊してしまっては台無しです。しかしベース色でもイメージが伝わります。この記事では色が持つイメージを説明しています。
6.名刺の肩書
肩書と役職は違います。名刺を使って自分をうまく伝えたい場合はどういう肩書が効果的か工夫するポイントを説明しています。
7.名刺の和英表記方法
グローバルなビジネスシーンが増えてきた昨今英語表記も増えてきています。外国の方に違和感ない表記方法を説明しています。
8.日本と諸外国との名刺文化の違い
国により名刺交換のタイミングが違うのですね。この記事では名刺の使い方や作り方とは少し違い、文化の説明です。面白いですね。
名刺印刷サービス注文時の不安と確認事項
専門知識まではいかなくても入稿データに関する基本的な用語としくみについては理解できたことと思います。
しかし、インターネットで印刷物を購入するにはまだ不安があるという方はまだいらっしゃるでしょう。ではその心配事を払拭しましょう。
例えば単価の低いハミガキペーストの購入と比較をします。ハミガキペーストはホームセンター、ディスカウントショップ、コンビニエンスストアで販売されていますので、手で取って見ることもお店で店員から説明を聞くこともできます。
一方、印刷物は印刷会社のサンプルを無料で取り寄せても、極端な話、紙の厚さ、硬さ、手触りくらいしかわかりません。つまり、名刺の購入は汎用品ではなくオリジナル品を作成し購入するということです。
実際に注文する際に、次のような点で不安を感じてしまうのではないでしょうか?
では、1から順に説明をしていきましょう。ここでは問題解決ではなく状況を説明して不安感を払拭していきます。
1.発注手順
完成品は名刺という商品ですが、メーカーが作成した完成品を購入する雑貨商品とは違い、購入者ごとに“オリジナル”の完成品を“作成”することになりますので印刷用のデータが必要です。
大きな流れとしてはこの二通りです。サイト側で用意してある文字を入力するだけでよい固定型のデザインテンプレートを利用する場合は「印刷データをアップロードする」の段階でできるところがほとんどです。
両面印刷の場合、サイトにより印刷データをアップロードする方法が表面、裏面の2回に分ける場合と両面を一度にアップロードする違いがあります。
各サイトに用意されている使用方法やガイドラインをお読みいただくか、サイト側の指示にしたがって実行すれば、数年前の素人には解りにくかった専門用語も少なくなっていますので簡単に発注できます。※万一失敗しても実際に印刷するまではやり直せます。
青山デザインカードでは
パターン①の支払い完了を先に行います。使用方法は「ご利用ガイド」と「ご購入から入稿までの手順」をサイト内で用意しています。
2.支払い方法
ネット通販ですので雑貨と同じく基本的に先払いが主流です。
雑貨以上に顧客のオリジナル商品ばかりですので、先払いは否めないと考えていただいたほうがいいでしょう。
モノが届かないということは輸送上のトラブル、アクシデント以外はまず考えなくて大丈夫です。代引きはモノが届かないかもしれないという心配で考えられた仕組みですが、その心配を払拭するために手数料を払わなくてはいけませんので利用する人は少なくなってきています。
最も多い支払い方法はクレジットカード払い、次にコンビニ支払い、ペイジーです。
最近では銀行振込を扱うサイトも増えつつあります。雑貨と違う点で、企業が不定期に継続的に購入するケースがありますので、法人相手にのみ売掛後払いをするサイトもほんの少しではありますが、増えつつあります。
- クレジットカード
- コンビニ
- ATM
- ペイジー
- 銀行振込
- 代引き
—- 法人限定が多い —- - 銀行口座振替
- 売掛月締め請求
青山デザインカードでは
クレジットカードとコンビニATM支払いができます。
印刷データを印刷所が確認し発注者にメールで連絡するまでは支払いは発生しません。
3.色校正紙
完成品がお店に並んでいて見られるものではなく、クライアントのオリジナル商品なので印刷所で出来上がったものが手元に届くまで実物は確認できません。
パソコンの画面で画像を確認することはできますが、紙に印刷すると紙の種類によって色合いは変わってきますので、あまり意味がありません。
これは名刺に限ったことではなくチラシ、パンフレットなどの印刷品にはすべて当てはまります。画面での確認は文字、図柄の確認をするためと考えてください。
チラシや雑誌などの総ボリュームが大きく費用もかさむ印刷物の場合は確認用に色校正が出せますが、名刺のように一度の発注金額が大きくない印刷物ではたとえデジタル印刷でも無料で色校正は出てきません。
色校正を依頼すれば大抵は商品代より高くなりますので、激安での名刺の場合は最低ロットを購入したほうが色校正を有料で出すことよりも安く現物が入手できます。
ネット印刷販売サイトでは、無料で名刺の完成品現物や色校正の確認はできません。
格安で最低ロットを試し発注してみるか、サイト独自のお試しセールなどのキャンペーンを利用しましょう。
青山デザインカードでは
100枚からでもオフセット印刷で大量印刷と同じ品質の商品を激安で販売しています
例) マットコート紙100枚片面4色印刷 380円
4.製造方法と技術
名刺の印刷方法はオフセット印刷とオンデマンド印刷があることは、このブログの「名刺印刷の種類 オフセット印刷とオンデマンド印刷の違い」で説明をし、完成品の品質に差異があることもご理解いただいていると思います。
大手販売サイトには「オフセット印刷」か「オンデマンド印刷」を印刷会社側に任せるというところがあります。現物での確認ができないにもかかわらず、品質の違う製造方法を発注者が選ぶのではなく製造者が決めるというのはあまりにも発注者をないがしろにしてはいないでしょうか?
印刷物を購入するのに印刷方法が曖昧なサイトからの購入はおすすめできません。
ネット印刷販売サイトではオフセット印刷とオンデマンド印刷があります。必ず事前に確認をしましょう。
印刷方法が曖昧なサイトはいくら大手でもおすすめできません。
青山デザインカードでは
100枚からでもオフセット印刷で大量印刷と同じ品質の商品を激安で販売しています
例) コート紙100枚片面4色印刷 380円
印刷技術は15世紀にグーテンベルグが活版印刷術を発明して以来発展を遂げ、日本では1980年代に写真を使った印刷が商業用印刷で多方面に取り入れられるようになり、オフセット印刷機で短時間に大量に印刷する方式が採用されてきました。
かつての活版印刷機は名刺などの一部小ロット印刷にのみ使用されていました。
現在では小ロットの名刺でさえも大型オフセット印刷機で印刷することにより格安での作成が可能になっています。
機種 | 最大紙面積 | 最大印刷可能面積 | 印刷紙の厚さ | 概算した名刺の枚数 | 印刷速度(枚数/時間) | 1時間での名刺印刷枚数 |
---|---|---|---|---|---|---|
ハイデルベルグ 印刷機XL-105 |
1050x750mm | 1050x740mm | 0.03mm? 1.00mm |
144 | 18,000 | 2,592,000 |
KOMORI小森 LITHRONE S-444 |
1130x820mm | 1120x810mm | 0.04mm? 0.80mm |
168 | 15,000 | 2,520,000 |
オフセット印刷では短時間に大量印刷をすることにより高品質低価格が実現できます。
青山デザインカードでは
台湾の印刷会社は上記2機種を活用して印刷しています。
上記は印刷機メーカーからの情報であり性能最大値です。
実際には回転数は18,000までは上げず11,000~12,000回転で印刷しています。
現場写真(回転数11,000)
5.素材(紙とインク)
名刺ではコート紙とマットコート紙が主流で、どこのサイトもこの2種類は扱っています。
皆さんがお使いの名刺やいただいた名刺の大半がこの2種類の紙と思われます。
紙の厚さは印刷会社の扱っている厚さを選ぶことになりますが、厚さの表記は一般人では解らないkg表示やg/㎡表示です。(「紙の厚さで選ぶ」を参照。)
用紙サンプルはどこのサイトも無料で提供してくれますので、必ず取り寄せましょう。
この点はサイトで数値をみても専門家でないと解らない点です。気を付けましょう。
ネット印刷販売サイトでは無料サンプルを用意しています。遠慮せずに必ず取り寄せましょう。
青山デザインカードでは
無料印刷サンプルを用意しています。ご希望により会員登録をしていただいた住所に郵送いたします。
インクは速乾性のインクを使用しています。インクメーカーは速乾性と環境保護が最大の注意点になっています。
早く乾く=受注品の早期完成、が成り立ちますので早く完成させることは収益につながり翻れば原価が下がるということです。ここでも名刺の格安化の秘密があります。ただし、紙により乾くために必要な時間は違います。
ネット印刷販売サイトでは低価格化と環境を意識したインクを使用しています。
発注する側では特に注意することはありません。
青山デザインカードでは
台湾での印刷でありながら大日本インキのECOインクを使用しています。
紙によって乾燥時間が違いますが乾きにくい紙はUV乾燥機を使用し早く乾かしています。
6.デザイン費用
デザイン費用って高いと思われていますよね。これこそいわゆる“ピンキリ”です。
有名な人に依頼すれば高い、要領の悪い人に頼んでも高い。要は時給みたいなものです。
名刺のデザインは日本サイズで91㎜x55㎜の長方形で納まらなくてはなりません。それの裏表、二つ折りでもその2倍の面積しかないわけです。
突飛なことを考えない限り、記載することは、名前、役職、会社名(店舗名、組合名など)、住所、電話番号、メールアドレスが基本(名刺に記載する基本的な情報とデザイン)で、加えてロゴマーク、ホームページURL、Facebook、TwitterなどのSNSアドレス、ファックス番号、各種許認可番号、地図とある程度決まってしまいます。
これを91㎜x55㎜に入れるとなるとプロのデザイナーなら2~3アイデアをあっという間に作ってくれると思います。格安名刺を購入するクライアントから高いデザイン代を取ることはできないことくらいはデザイナーも解りますので、「格安で引き受けるか」「引き受けないか」のどちらかです。
つまり高くないのです。格安名刺サイトが用意しているデザイナーはぴったりこの条件に当てはまりますのでオリジナルデザインが格安で手に入ります。
名刺のデザイン費用はサイズ、記載事項の条件を考慮すればそれほど高くはならないものです。
青山デザインカードでは
青山デザインカードはデザイナーと提携しています。片面のデザインは¥10,000程度で請け負ってくれます。詳しくはお問い合わせください。
名刺をインターネットで格安に購入することは、本当に簡単になりました。
印刷データは必要ですのでサイト側が用意したデザインテンプレートを使用することもできますが、本来の名刺の価値を有効にするためにはリーズナブルな価格でオリジナルデザインを作成して印刷することも難しくありません。
サイトごとに表現方法や手順が違いますが、準備された指標に沿って進めばなにも不安に思うことはありありません。
格安名刺を作成してビジネスや友好関係を広げましょう!
ネット販売業者への名刺注文方法(印刷品質・価格・その他対応力を比較)
商品をインターネットで購入することは便利ですが、どこから購入するかを決めるのは難しいですね。名刺で考えれば、どれも「同じじゃないの?」と思われてしまうと「どうしてこんなに価格の差があるの」と迷い道に入り込んでしまいます。
名刺の印刷販売業者選択は「印刷」という加工を依頼すること以外は一般商品購入と基本的には違わないのです。
今回のテーマは、インターネットで名刺を購入するにはどうすればいいかを考えながら解説してみましょう
インターネットの検索順位で上位に来ているサイト(企業)は青山デザインカードの他は以下があり、当ブログの中でも何度も価格比較で紹介をしています。
例えば、名刺を「マット紙220㎏両面カラー」で印刷と言えばこの7社で同じものが印刷されてくるでしょうか?
答えはNOです。まず、用紙が業者ごとに微妙に違います。
次に印刷方法も以前ご案内したようにオフセット印刷とオンデマンド印刷で違ったりし、完成品の精度(細いデザインまで綺麗に表現できているかなど)に差が出てきます。もちろん価格も違います。
ネット販売業者を選ぶには次のポイントでサイトをチェックしましょう。サイトによっては明確にしていない項目もありますのでそのような点は要注意です。
- 用紙の種類(数)
名刺の用紙は「名刺用紙を選んでみる」で説明していますように紙のタイプによっても伝わるイメージが変わります。単純にはマット系、コート系で大分されますが、名刺で特徴を出したいという方には用紙選択に凝ることもあるでしょう。サイトによって用紙の種類数がかなり違い、また用紙ごとに価格も違いますので注意が必要です。サンプル提供している業者の場合は、用紙サンプルを必ず取り寄せて事前に確認しましょう。
- 納期
最短では当日出荷のネット販売業者もありますが、印刷方法と輸送費を考えれば、5営業日前後が比較的早くて安い価格帯になっているようです。基本的には納期を短くすれば価格があがるという対応になります。平均で5営業日かかるという前提で社内で発注のコントロールをすることが、トータル的には経費削減にも繋がってきます。
- デザイン作成対応力
自社で印刷デザインを保有していない場合に一番重要なポイントになります。印刷会社側でデザイナーを活用できるようになっているか、簡単に発注できるようにデザインテンプレートを充実させているかに分かれます。テンプレートは印刷業者側の保有デザインですので、どうしてもオリジナル性には欠けてきますので、名刺の本来の意味からはあまりおススメしません。(「自作名刺とネット印刷サービスへの発注のまとめ」参照。)
- 追加加工
使用シーンによってラミネート(PP)加工、二つ折り、角丸加工などを選ぶ事ができ、これら加工に対応できるかどうかも確認しておきましょう。
- 印刷方法
オフセット印刷とオンデマンド印刷に分けられます。この「名刺印刷の種類 オフセット印刷とオンデマンド印刷の違い」でも詳しく説明しています通り、印刷方法が違うと印刷精度に影響してきます。名刺は基本的にオフセット印刷をおススメします。
- 入稿データの種類
印刷データの基本はAI(イラストレーターのデータ)形式になります。プロのデザイナーが作成するデザインデータはほとんどがイラストレーターを利用していますので、どの印刷業者もAI形式のデータには対応しています。 プロのデザイナーの作成ではなくMicrosoftOffice(word, excel) などをpdf化したものでデザインデータを持っている場合、あるいは作成しようと考えている場合は、pdfでデータ入稿できるかどうかの確認をしましょう。
また、入稿データ全般に言えることとして、ソフトのバージョン(イラストレーターにも色々バージョンがあります)、ロゴなどグラフィックデータを埋め込んでいるか、フォントも埋め込んでいるか(アウトライン化と言われ、特殊なフォントを使っていても、印刷工場で印刷できるようにするために必要な工程です)など注意点がありますので、入稿データに関しての注意点はよく確認しましょう。 - 支払方法
ネット販売のため基本は前払いになります。クレジットカード、コンビニ支払い、銀行振込、ペイジーなどがよく扱われています。
- ネットでの発注作業のしやすさ
最後に、名刺印刷をお願いするのは単純に物を買うだけではなく、印刷データを入稿し印刷したものを購入するので慣れてしまえば簡単ですが、発注作業は難しいところも多いです。同じデザインを複数購入する場合は簡単ですが違うデザインで同じ数量、違う数量を購入する場合は難しそうで、青山デザインカードにも類似の質問が多いです。
サイト名 | 用紙の種類数 | 最短納期(出荷) | デザイン対応力 | 追加加工 | 印刷方法 | 入稿データ | 支払方法 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
プリントパック | 12 | 当日 | なし | 折線, 角丸, PP加工 | 用紙・数量によりオフセットかオンデマンドどちらか | AI, PS, ID, W, E, PP, PB, PDF, Jpeg, 他 | クレジットカード, 銀行振込, 代引, ペイジー, 店頭引取り時 |
東京カラー印刷 | 16 | 3営業日 | テンプレート対応 | PP加工, 折線 | 用紙・数量によりオフセットかオンデマンドどちらか | AI, PS, ID, W, E, PP, PB, PDF | クレジットカード, 銀行振込, 代引, ペイジー, 店頭引取り時, 請求書発行後払い |
ビスタプリント | 6 | 4営業日 | テンプレート対応 | 光沢仕上げ | デジタル | AI, PDF, PS, Jpeg, PP, W, 他 | クレジットカード, コンビニ支払 |
アドプリント | 21 | 2営業日 | テンプレート対応、データ作成代行 | ラミネート加工, 折線, 箔押, 角丸, 穴あけ, ミシン目, エンボス, エポキシ, スクラッチ, ナンバリング | 用紙によりオフセットかオンデマンドどちらか | AI, PDF | クレジットカード, コンビニ支払, ペイジー, 銀行振込, 代引, 請求書発行後払い, 他 |
グラフィック | 101 | 翌日 | 対応アプリあり | ラミネート加工, PP加工, 折線, 箔押, 角丸, エンボス, その他 | オフセット、オンデマンド両方対応可能 | AI, PS, ID, QX, W, E, PP, PDF, Jpeg, PB | クレジットカード, コンビニ支払, 銀行振込, 代引, 請求書発行後払い, 他 |
ラクスル | 11 | 翌日 | オリジナルのオンラインデザインテンプレートあり | PP加工, 角丸 | オンデマンド、オフセット(1500枚以上) | AI, PS, ID, W, PP, PDF | クレジットカード, コンビニ支払, 銀行振込, 請求書発行後払い |
アスクル | 19 | 当日(加工品は別) | オリジナルの自由編集テンプレートあり | なし | デジタル、(オンデマンド)、オフセット※用紙による | AI | 請求書発行後払い |
青山デザインカード | 11 | 2営業日 | デザイナー配備 | ラミネート加工, 折線, 角丸, エンボス | オフセット | AI, pdf | クレジットカード, コンビニ支払 |
※注釈:主な入稿データ
AI=イラストレーター、PS=フォトショップ、W=word、E=Excel 、PP=パワーポイント、PB=パブリッシャー、ID=インデザイン、PDF=PDF、QX=QuarkXPress
[青山デザインカードからの一言]
- 青山デザインカードは印刷数量に関係なくすべてオフセット印刷です。
- 青山デザインカードは提携デザイナーを紹介していますので利用することができます。
詳しくはこちらへ ⇒ https://aopri.net/designer - 青山デザインカードは15μのラミネートフィルムを貼ったラミネート(PP)加工名刺を格安で販売しています。
ラミコート 両面カラー 100枚 ¥720
マットラミコート 両面カラー 100枚 ¥720
「8. ネットでの発注作業のしやすさ」は表で比較説明することは難しいですので、有名な2社(プリントパックとビスタプリント)と青山デザインカードの発注とデータ入稿の仕方を下記に抜き出して紹介します。発注が簡単かどうかはご自分で考えてください。
プリントパックへの名刺発注手順
-
- 上部メニュー内の「ご注文」のページに入ります。(ステップ1)
- 「名刺」をクリックします。(ステップ2)
- 用紙種類、納品日数、厚さを選択(クリック)し、該当する用紙のページへ移動します。(ステップ3~5)
- 表面印刷1~4色、裏面印刷1~4色もしくは裏面無し、購入枚数を選びます。(ステップ6)
- 輸送業者の送り状に記載するために、商品名を自分で決めて入力します。(ステップ7~8)
- 角丸加工などの追加加工を選びます。(ステップ9)
- 使用OS、制作アプリケーション、入稿方法(WEB入稿、郵送、持ち込み)を選びます。(ステップ10~13)
- 注文の確認画面になり、支払い方法選択、届け先入力で入力完了です。(ステップ14~18)
- データファイルのアップロードはマイページ入稿から「ご入稿はこちらから」をクリックし行います。 以上で完了です。(ステップ19~22)
- 上部メニュー内の「ご注文」のページに入ります。(ステップ1)
ビスタプリントへの名刺発注手順
- 名刺のページに入ります。(ステップ1)
- 用紙種類を選択(クリック)し、用紙のページへ移動します。(ステップ2~3)
- 「デザインデータのアップロード」をクリックし、表面のデザインデータを入力します。(ステップ4)
- 裏面画像入力の「白黒」「4色」「なし」を選びます。 裏面画像がありの場合は裏面印刷用データをアップロードします。(ステップ5)
- 画像の確認ページに移動しますので、ダミーの名刺画像を確認します。(ステップ6)
- 数量、用紙の選択をします。(ステップ7)
- 名刺入れ、マグカップ、ポスターなどの追加商品をススメてくるページが出ますので不要でしたら次に進みます。(ステップ8)
- 送り先住所などの「お届け先情報」を入力し、支払い方法を選び購入完了です。(ステップ9~14)
青山デザインカードへの名刺発注手順
- 名刺のページに入ります。(ステップ1)
- 用紙種類を選択(クリック)し、用紙のページへ移動します。(ステップ2)
- 印刷の両面・片面別に枚数ごとの価格が表示されていますので、購入したいモノをクリックし、「購入手続き」へ移動します。(ステップ3~4)
- 購入前に「会員登録」ページで、氏名、住所、などを記入し登録をします。支払い方法を選択します。(ステップ5~10)
- 会員登録が終われば自分のMYページができます。MYページからログインし、印刷用データファイルをアップロードし、登録をクリックすれば完了です。(ステップ11~12)
青山デザインカードとプリントパックは購入を先に終らせてから印刷データ入稿になっており、青山デザインカードは比較的簡単です。ビスタプリントはデータ入稿が先になっています。
青山デザインカードの発注手順に関しては、ジャイアン鈴木氏の体験記事も参考になるかもしれません。
両面印刷の名刺100枚を530円で作れるオンライン印刷発注サービス「青山デザインカード」を使ってみた
その他の印刷ネット通販もだいたいが上記のパターンです。文に失敗してもやり直せますので怖がらずにどんどん使いましょう。