最近では個人でも名刺を作られる方々が増えてきました。初めて名刺を作る場合、名刺のデザインや記載内容で悩まれている方もいらっしゃいます。しかし、名刺を作る場合にはいくつかの基本的な構成を押さえることで、効果的な名刺を作ることができます。
まずは、名刺に記載する基本的な情報や名刺デザインのルールなどをご紹介いたします。
名刺の基本情報のポイントは8つ!
名刺とは名刺交換した相手とのコミュニケーションをとるための最強ツールとなります。
営業の仕事をされている場合は、お客さまから連絡を頂くための情報を。会社の経営者の方であれば、会社の事業内容を。また、犬の散歩しているときによく合う犬の飼い主さんとの情報交換には、犬の写真も入れたいかもしれません。
欲張って多くの情報を入れたいところですが、情報をいれすぎるとゴチャゴチャして見づらい名刺になってしまいます。名刺はお客様との情報交換や連絡手段をお知らせするものであることを念頭に、記載する情報を整理し、必要なものだけを記載することが大変重要です。
仕事の用途に使う名刺に記載する情報は、次の必須項目をベースに事業案内など伝えたい情報をまとめて入れるとよいでしょう。
ビジネス名刺【必須項目】
- 会社名
- 部署名
- 役職名
- 氏名
- 郵便番号&住所
- 電話&FAX
- メールアドレス
- HPアドレス
【必要に応じて入れたい項目】
- 事業内容
- 商品やサービス
- 経営理念
- 所属団体
- QRコード
など
ペット仲間や、ママ友など、個人的にやりとりをする方の場合は、もっと情報を絞ってもいいかもしれません。
プライベート名刺【必須項目】
- 氏名
- Line、SNS、メールアドレスなどのコンタクト情報
- 子供の写真やペットの写真など接点のきっかけとなっている情報
【必要に応じて入れたい項目】
- 郵便番号&住所
- 電話&FAX
- ペットの情報
- 幼稚園、学校などの情報
- 趣味の情報
など
連絡をとりあうための必要最小限の情報を記載の上、必要に応じて、情報を肉付けしていくと良いでしょう。
レイアウト、デザインは基本を押さえれば効果的
名刺のレイアウトは名刺交換の相手が見やすく、分かり易いと感じ、良い印象を与えられる名刺にすることが大切な要素です。まずはシンプルで標準的なレイアウト、デザインを心掛けていきましょう。
名刺には横型と縦型の2タイプあります。どちらも氏名は天地(上下)中央付近に配置することがベースになります。
会社名などの必須項目情報は、横型であれば会社名を左上、住所や電話番号などを右下に配置することが一般的なレイアウトです。
縦型であれば会社名を右上、住所・電話番号を左下に配置するとバランス良く見えます。この際の縦型は、文字は縦書きとして記載しています。
名刺デザインにおいて気をつけるべき点として
- 全体的な余白をとること
窮屈にすると、印象も悪く、読みづらくなります。 - 書体は2書体程度に抑える
色々特徴的な書体(フォント)を利用したい気持ちもわかりますが、使いすぎると乱雑な感じとなります。
この2つを心掛けて作ることだけでも、十分に印象の良い名刺を作ることができます。
標準的な名刺サイズと海外サイズ!
日本での名刺サイズは一般的に91×55mmが標準となります。オシャレさを演出するためにUSサイズ(約89×約51mm)で作られる方もいらっしゃいますが、最近では台湾サイズ(90×54mm)で作られる方が増えております。
台湾サイズは、日本での標準サイズに比べ1mmの違いはありますが、相手が名刺を収めた際、日本での標準サイズとの微妙なサイズ差が相手に印象を残すことができます。
これは、紙をけちっているとかではなく、「あれ?なんかサイズが違う」とか、「何でサイズが違うんだ?」ということで、名前を憶えてもらえたり、「どうしてサイズが違うんですか」というような、会話のネタにもなったりします。
こういうちょっとした差は、実は色々なポイントであり、用紙メーカーは、自社で扱っているいろいろな紙で名刺を作ったり、フォント(文字)のメーカーは自社の多種多様なフォントで名刺を作ったりもされています。一度お手元にある、名刺を見直してみてください。単純な、会社情報以外に、こういう差も隠れているかもしれませんよ。
標準サイズの名刺は胸ポケットなどに入れることができることから、以前から広く用いられるようになったもので、ビジネスの場面で最も利便性が高いと言われています。この他にも欧州サイズ(85×55mm)などがありますが、標準的サイズと大きさの違いがあり過ぎることで相手が整理しづらいという難点があります。
ここで少し話がずれますが、長方形の黄金比率というものをご存知ですか?
これは、短辺と長辺の比率のことを言い、この黄金比率で構成されているものを人間は美しく感じる傾向があるようです。ミロのヴィーナス、パリの凱旋門、ピラミッド、唐招提寺金堂、金閣寺など、洋の東西を問わず、色々なところで、この黄金比率を意識したものが存在します。
話を名刺に戻しますが、名刺の見た目でも標準サイズや台湾サイズを選ばれる方が効果的になります。なぜなら、名刺の縦横比が「1:1.654」で、人間が最も美しく感じる黄金比「1:1.618」と数値が近いため、欧米サイズなどの特殊サイズに比べ、標準サイズや台湾サイズで作ることで、人が美しく感じることができるのです。
個性的な印象を出すために特殊なサイズを使う方もいらっしゃいますが、相手のことを考えて作ることを心がけましょう。
これらを参考に、ご自身で好みのレイアウトやデザインをされた名刺を作ってみてください。